top of page
haikei.png
金子様.png

anyには、
無視できない
大きなパワーがある

元 株式会社ゼンショーホールディングス取締役CFO
Takemi Kaneko

2022年6月1日に開始した、社会人6.9人で1人の若者を支えられる時代の日本の未来共創プロジェクト「any」。個人パートナーの金子武美氏に、プロジェクト・エニーへの参画理由について聞きました。

profile.png

金子 武美

1974年一橋大学商学部卒業後、丸紅株式会社にて財務・経理業務に従事。その後、丸紅欧州会社CFOや丸紅フィナンシャルサービス株式会社代表取締役社長を経て、株式会社ゼンショーホールディングス取締役CFOに就任。その後、ハウスメーカーなどを経て、2022年にany個人パートナーとして参画。

「社会人6.9人で1人の若者を支える」に強く共鳴

—— anyに参加した理由について教えてください

普段より少子高齢化問題について考えています。今や団塊の世代の多くが後期高齢者となり、人口ピラミッドがゆがみ、年金負担問題を始めとしたさまざまな社会課題が、現役世代に対して負担となりしわ寄せが生じています。私は70歳を超えているので利益を享受する側ではありますが、このままで大丈夫なのか不安を感じています。バブル崩壊後、失われた30年の中でかつてのように社会全体で所得が向上すれば、現役世代の負担増加も可能かもしれませんが、それも難しい中で何とかしなければならないと、ずっと考えていました。今日の日本はシルバー至上主義でとてもありがたいのですが、今何とかしないとどこかで必ず破裂すると考えている中でプロジェクト・エニーの「6.9人で1人の若者を支える」というコンセプトに大変共感し、参画を決めました。

金子様_挿入写真1.jpg

トップダウンではなくボトムアップで組織を変える

—— 少子高齢社会の課題を解決するためには何が必要なのでしょうか

こうした日本の閉塞感を打開する一つの方法として、企業が売上をしっかり立てられる経営改善が挙げられます。しかし近年、経営者の器は小さくなっています。目先の利益確保を重視するあまり、人件費の圧縮が強く打ち出され、給料が上がりません。企業は人材を育成しなければなりませんが、企業にとって都合の良い派遣や非正規社員を急増させてきました。その結果、彼らの持つ可能性を生かしきれない制度が企業にはびこっています。企業はこの様なダウンサイジング経営ではなく、計上した利益を外部投資や人材投資に回すことで、売上を上げることをもっと考えるべきです。

 

こうした背景からも、今の若手人材は将来に対して自信を持てない状態にあるようです。10年後の日本経済はどうなのかイメージができず、閉塞的になり、自分に対しても自信を持てなくなる状態に陥っているのではないでしょうか。先述の通り、上の意識が変わりトップダウンで変えられるとよいのですが、それは難しいでしょう。大きな経営改革をしようとする動きは一部の大企業にはありますが、ほとんどは横にらみの状態にあると思います。私たちは、上から何か変わってくれるのを待っていても始まりません。

若手社員が将来展望や夢を描けない中で、20代社員に対して「MENTOR WORKOUT*」を通じ、「私のやりたいことはこうだ!」、「自分に合ったことをしよう!」という個人の軸を言語化させていき、企業の中にそれが叶えられる環境がないのであれば、辞めればよいのです。若い人たちから主体的に選択していく意識が広がり、建設的な人材の流動化が始まります。そうすることで経営者が自社内で起こっていることを考え、人材投資により積極的になる流れをボトムアップで作り、企業を変えていってほしいです。これからは、一人一人がどう生きるかが重要であり、それは上から示された雇用関係などをただ受け入れるのではなく、若い人たちも発信していく必要があります。私はその育成機会として「any」があると考え、参画しました。

*MENTOR WORKOUTは企業向けサービスとして展開する20代社員に特化した自律型人材養成のための社外面談サービス

金子様_挿入写真2.jpg

anyには、無視できない大きなパワーがある

—— any生に触れてみていかがでしたか?

私が大学生の時に比べ、自分軸をよく考え、それを重要な意思決定のベースにしているなというのが率直な感想です。自分は何者なのか、という問題提起を今から意識している、あるいはそうした課題を与えられ、考えられるようになることは素晴らしいことです。私はこういう人間です、と言える人は、様々なことに対して耐久力が上がります。自分と異なるものに直面した時には、自分で考えその上で次の道に進め、ブレることが少なくなります。

「any」というムーブメントが社会に広がり大きくなることで、無視することができない大きな力になってくれるだろうと感じています。「any」というサービスに対して、それくらいのパワーを感じています。

—— 2022年11月30日(水)に開催した「any MEETUP EVENT」で実際にanyに参加している学生とディスカッションしていただきましたが、彼らと交流することで金子さん自身に変化はありましたか?

anyに参加している皆さんに触れたことで私の中の何かが刺激され、70歳を超えた今、英語の勉強を再開しました。周りからはなぜ今更勉強をしているのか疑問視されますが、any生に触れる中で改めて自分自身の成熟度を高めたいと感じたからです。

 anyは教育機関と相互的に高め合える空間に

—— anyは、かつての教育機関が担っていた役割を一部担っていますが、教育機関とのかかわりについてどう考えますか?

私たちの時代には、哲学などのanyに近しい講義が実際の社会にどのように関係するのか、その有用性を学生時代に感じることは難しく、一生懸命学ぶモチベーションは低かったです。ただ、今は皆がそうした何かを求めており、その一つの手がかりがanyやそうした講義の中にあると一人一人が気が付けば、すごく魅力のあるものです。そしてその中で大学などの教育機関で担うことができない部分をanyが補完すればよいと思います。例えば実際に社会に出た人からのフィードバックや他大学生やグローバル人材とのディスカッション。これは大学だとなかなかそこまではできないので、大学と両輪になって成長機会を創出できればよいと思います。

 The best way to predict your future is to create it.

—— 最後に、any生や次世代人材にメッセージをお願いします

武士は自分の殻を破るため、また実力を知り伸ばすため、武者修行や他流試合を積極的に経験していました。皆さんにおいても学内の狭い世界にとどまらず、全く異なる社会に属する人たちと臆せずディスカッションし、自身の優れているところ、足りないところを知り、殻を破ってほしいと思います。
 

様々な意見が飛び交う議論の場は、年齢を重ねるほど少なくなります。大企業の取締役会に出ると、反対意見を言わない人ばかりで、忖度が発生します。企業の不祥事が起きた際も議題にもしないことさえあります。皆さんは忖度ではなく、皆さんの信じた考えを発信してくれることを期待します。
 

そしてそのためには、漠然としていても自分の夢を描き、語ってください。そうすることで自分の方向性を決め、自らそれを作り上げることができます。皆さんの活躍に期待しています。

金子様_挿入写真3.jpg
youtube.png
any生や次世代に関するさまざまな情報を発信していきます。
bottom of page